オンタリオ州の水上輸送網
オンタリオ州の南部から州内を通り抜けて大西洋につながるセント・ローレンス海路が、主要な貨物輸送水上路で、特に鉄鉱石や穀物が運ばれます。
かつては、五大湖とセント・ローレンス川は、人の主要な交通網でしたが、過去半世紀で、車や鉄道、飛行機にとって代わられました。以前には、トロントとアメリカ合衆国のロチェスターやニュー・ヨークを結ぶフェリー航路もあったのです。
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オンタリオ州の南部から州内を通り抜けて大西洋につながるセント・ローレンス海路が、主要な貨物輸送水上路で、特に鉄鉱石や穀物が運ばれます。
かつては、五大湖とセント・ローレンス川は、人の主要な交通網でしたが、過去半世紀で、車や鉄道、飛行機にとって代わられました。以前には、トロントとアメリカ合衆国のロチェスターやニュー・ヨークを結ぶフェリー航路もあったのです。
400系ハイウェイが、オンタリオ州南部の主要な自動車交通ネットワークとなっています。400系ハイウェイは制限速度が時速100kmで、衝突事故を防ぐ仕組みなど様々な革新的な設計が組み込まれ北米ハイウェイのモデルとなっています。
400系ハイウェイは、交通量が最も多いデトロイト-ウィンザー・トンネルやアンバサダー橋(ハイウェイ401号線経由)やブルー・ウォーター橋(ハイウェイ402号線経由)など、無数のアメリカ合衆国につながる道に接続しています。

南ルートの主要ハイウェイは401号線で、北米で一番交通量が激しい道になっています。これは少し意外でした。401号線はオンタリオ州の道路ネットワークの背骨ともいうべき存在で、観光や経済も多くをこの道に頼っています。
一方で北ルートの主要道路は417号線や17号線で、トランス-カナダ・ハイウェイの一部ともなっています。
400号線と69号線はトロントを北部オンタリオ州と結び付けています。他の州道や地域幹線道路がオンタリオ州の他の地域同士を結び付けています。

オンタリオ州は、その歴史の流れの中で2つの東西にわたる交通網を使っていました。どちらのルートも、お隣の州ケベック州のモントリオールを始点とします。
北側のルートは、おそらくは建国以前のフランス語圏の毛皮貿易商が建設したもので、モントリオールからオタワ川に沿って北西に向かい、それから西に向かってマニトバ州に向
かいます。この北側のルート沿いにある主要な町、または、このルートが通過している主要な町は、オタワ、ノース・ベイ、サドベリー、スー・セント・マリー、サンダー・ベイなどがあります。
より交通量の激しかった南側のルートは、アメリカ独立戦争でイギリス王党派であり敗戦で移住してきた人たちや、ヨーロッパからの移民の人たちが使用するのが大勢であり、モントリオールから、セント・ローレンス川、オンタリオ湖、エリー湖沿いに南西に進みアメリカ合衆国のミシガン州に入ります。このルートが通る、あるいは、近接する主要な都市は、キングストン、オシャワ、ミシソガ、キッチェナー、ウォータールー、ロンドン、サーニア、ウィンザーがあります。WCCの講師たちの故郷が多いですね。

この2つの交通網は、もちろん、もともとは、馬車などが利用した道路ですが、近代化するに従い発達してきた、舗装路、航路、鉄道、空路なども、ほとんどがこの2つのルートに沿い(街が発展してしまっているので当然とは思いますが)、東西をつなぐ交通網を作っています。
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2010年7月現在、オンタリオ州にいるWCCの講師は、Olivia講師、Joshua講師、Alexandra C.講師、Vlad講師、Anna講師、Neil講師、Janis講師、Jennifer講師です。
もっとも、Olivia講師は9月になればモントリオールに戻り、Jennifer講師は、現在はオンタリオ州ではなく、イギリスのロンドンに住んでいますが。
オンタリオ州の川やナイアガラ川が水力発電を盛んにしています。オンタリオ電力が1999年に民営化された後は、オンタリオ電力発電がオンタリオ州で必要な電力の85%を供給しています。そのうち原子力発電所によるものが41%、水力発電が30%、火力発電が29%となっています。しかし、オンタリオ電力発電は送電には関与していません。送電は別の会社の管理となっています。
オンタリオ州の電力は様々な方法で発電されているのですが、電力消費量の増大、効率の悪さ、老朽化する原子力発電所のために、電力消費のピーク時にはケベック州やアメリカのミシガン州から電力を買っています。
又、地下資源が豊富にあることと、アメリカの産業中心地から5大湖を通って海に船で出ることができることから製造業が産業の中心となってきました。主要な製品としては、自動車、鉄鋼、食品、電化製品、機械、化学製品、紙などがあります。2004年にはオンタリオ州の自動車生産量はミシガン州を超えていました。
しかしながら2005年から自動車の販売が急減し、GMがオシャワにある2つの工場とセント・キャサリンズにある動力伝達系の部品(ドライブトレイン)の施設で大規模なレイオフを行い2008年までに8000人が職を失っています。フォードも2012年までに2万5000人から3万人のレイオフを行う計画です。その一方で、フォードは
ハイブリッド車の生産をオークビルで始め、GMもオシャワでカマロの再製造を計画し、トヨタもウッドストックに新しく工場を建設する計画のようです。ホンダもアリストンでエンジン工場を建設する予定なので、少しはレイオフの影響が和らぐのかもしれません。
州都のトロントはカナダの金融産業の中心地です。IT産業はマーカムやウォータールー、オタワに集まり、ハミルトンはカナダで最大の鉄鋼産業地です。

過去10年間家やマンションの建設が続いたおかげで、建設産業人口は7~10%です。
鉱物産業やパルプや製紙産業はオンタリオ州北部で重要な産業となっています。
オンタリオ州の中心部では観光産業が盛んで、特に夏には豊富にある湖でのレクレーション、野生動物、それに加えて比較的近い所にある都会が目玉となってい
ます。この地域は秋になると鮮やかに色づくのでアメリカ大陸各地からも海外からも多くの観光客を集めます。
農業は過去主要な産業だったのですが、農家は1991年から2001年までの10年間に6万8600戸から5万9700戸に減りました。しかし、個々の農家の規模は大きくなり機械化が進んでいます。2001年の調査では家畜や、穀物、乳牛が通常行われる農業形態でした。タバコの栽培は縮小し、ハゼルナッツやジンセンの栽培
が増大しています。
都会の拡大が毎年何千エーカーもの農業用地を縮小し、1976年から1996年までの20年間に2000戸の農家と12万エーカー(610km2)の農地が失われています。
[2009年9月現在オンタリオ州在住の講師はAlexandra Cumming 先生とJanis 先生、Vlad 先生です]
オンタリオ州は気候によって3つの地域に区分けすることができます。
殆どの南オンタリオ州は、湿潤大陸性気候で夏は蒸し暑く冬は寒い(カナダの冬はどこに行っても寒いですが)です。ただ他州との比較では「温暖な」気候です。
夏には、バミューダ高気圧が強くなるにつれメキシコ湾から温暖で湿潤な空気が張り出します。その一方、五大湖のおかげで秋と冬は気温はあまり下がりません。このため、この地域は作物を栽培できる期間が長いのです。
年間降水量は750mmから1,000mmほどで、夏に雨量が一番多いのですが、年間を通してまんべんなく降っています(日本でこの降水量の地域は群馬県、長野県、北海道だけです)。
降雪は他の地域よりも少ないようです。
南オンタリオ州の風上と、中部・東部オンタリオ州全域と、北オンタリオ州の南側は、冷帯湿潤気候の、より厳しい大陸性気候です。夏は暑く、冬は寒くて長い、作物の生育期間が短い地域です。五大湖は気候を和らげる役目をしてくれるのですが、東岸や南岸はその五大湖のおかげで降雪に見舞われます。キラーニー郡、パリー・サウンド郡、マスコカ郡、シムコウ郡は、この雪の影響を受け、時にはロンドン(オンタリオ州)にも降雪があるそうです。雪は湖岸から20km~100kmの地域に降り、年間3mも降るそうです。シムコウ郡に接しているシムコウ湖は、冬に全面氷結する世界最大の淡水湖です。
北緯50度の北部オンタリオ州は、冬は長くて非常に寒く、夏は短くて温かいものの時には暑くなるなど気温の上下は激しいようです。
北極気団を妨げるような山脈がないので、冬は零下40℃にもなります。積雪は10月から5月まであります。
オンタリオ州のどこでも6月と7月は、雷を伴う激しい嵐がありますが、特に南部オンタリオ州ではメキシコ湾の湿潤で暖かな空気と北極の冷気が上空でぶつかるので、3月から11月の間いつでも嵐が起こるようです。また、夏には空気の対流で起こる嵐(日本の入道雲で起こる雷雨のようなもの)やデレチョと呼ばれる「真っ直ぐな」嵐となって激しい雷雨が襲うそうです。
ちなみにロンドンはカナダで一番落雷の多い町のようです。また、嵐が最も多い町の一つでもあります。
竜巻もオンタリオ州では多いのですが、大抵は藤田スケールでF0かF1なのでそれほどの被害はないようです。とは言ってもF0、F1は、道路標識を折り曲げたり、木の枝を折ったり、屋根を吹き飛ばすのですから自然災害の「豊富」な州なのですね。
[2009年8月現在オンタリオ州在住の講師はAlexandra Cumming 先生とJanis 先生です]
オンタリオ州は、1851年からカナダで人口No. 1の地位を守り、現在まで着実に人口を伸ばしています(2006年までの統計を参考にしています)。
1851年はカナダ建国以前の話ですので、建国前から統計を取っていたわけですね。
建国時には、オンタリオ州ケベック州、ニュー・ブランズウィック州、ノバ・スコシア州の4州だったのが1905年にアルバータ州、サスカチュワン州を加え現在の形になるまで、常に最も人口の多い州だったわけです。
とは言っても、2006年現在で人口1200万人強、河川・湖水を除く土地面積91万平方キロメートルは、比較すると日本に400万人くらいしか住んでおらず、そのほとんどが1か所に集中しているというような感じです。
人種的には、カナダ人が3割近くを占め一番多く、次にイギリス、スコットランド、アイルランド、フランス、ドイツ、イタリア移民と続きます。つまり、カナダで生まれたカナダ人以外はヨーロッパの移民の色が強いのです。
フランス語文化系オンタリオ州民も5%おり、その人たちはフランス語しか話しません。
オンタリオ州は移民により人口を増やしてきたのですが、カリブ系、南アジア系、東アジア系、中央/南米系、東欧系など様々の国から人が移り住んできています。州民の自然増や他州からの流入増よりも大きい比率を占めているようですから、まさに国際的な感覚に富んだ州と言えるのではないでしょうか。
宗教的には、大きく分けてプロテスタントが3分の1強を占め一番多く、同じく3分の1程度をカトリック、その次に無宗教が15%超存在しています。意外ですね。
ただ、プロテスタントやカトリックと言っても様々な分派があり、同じプロテスタントやカトリックと言ってもとても同じ宗教であるとは言えないような場合もあるという話です。
人口の多い都市は、順に、トロント(約580万)、オタワ(約110万)、ミシソガ(約70万)、ハミルトン(約50万)、ブランプトン(約50万)となっています。
オンタリオ州は、いくつかの地域に分けることができます。
1. 州の北西と中心を占めるカナダ楯状地(カンブリア紀以前の岩盤が露出した土地)。人口がまばらな不毛の地ですが、湖や川が散らばり鉱物資源が豊富です。
2. ほとんど誰も住んでいない、カナダ楯状地とハドソン湾に挟まれる極北と北東の場所。湿地であり木もほとんど生えていません。
3. 温暖で肥沃な五大湖とセント・ローレンス渓谷の人口集中地。農業や産業が集中しています。
オンタリオ州には山はないのですが北西から南東にのびているカナダ楯状地と南に走っているナイアガラ断層の上が高地になっています。それでも最も高いところが海抜693mですから、日本では考えられない平たな地形です。
キャロリニアン森林地帯がオンタリオ湖のグレータートロント(トロント市と周辺都市を包括した名称)まで伸びており、ナイアガラ断層の目玉、世界的なナイアガラの滝があります。
セント・ローレンス運河とセント・ローレンス川が内陸地のサンダー・ベイから太平洋にでる航路を確保しています。
北部オンタリオは面積の85%を占有しますが、南部オンタリオは94%の人口を擁しています。
2009年7月8日時点でWCCの講師でオンタリオ州に住んでいるのはジャニス・マッデンさんです。
(少し前まではジェニファー・グローバーさんもオンタリオ州にいましたが、現在は英国のロンドンです。)
オンタリオ州は、ケベック州についで、カナダで2番目に大きな州です。
アメリカ合衆国とは、天然の地理的形状そのものを国境として接しており、その「天然の国境」は、ウッズ湖を始め4大湖 (スペリオル湖、ジョージア湾に続くヒューロン湖、エリー湖、オンタリオ湖)、そしてコーンウォール近くのセント・ローレンス川となっています。水で分断されているのですね。
すぐに気づくと思いますが、オンタリオ州はオンタリオ湖からその名前を取っています。初めてトロントでオンタリオ湖を見たときは、湖とは気づかず海だと思いました。トロントは内陸の都市で海なんてあるはずはないとわかっていても、あまりにも広大でそんな錯覚が起こったのです。広さは、日本最大級の湖、琵琶湖(673km2)の約30倍(19,500km2)、世界ランキング14位です。同州にあるスペリオル湖は世界2位、ヒューロン湖は世界4位、エリー湖は世界12位ですから、「世界最大級の湖の州」と言っても良いのではないでしょうか?
州都はトロントです。オタワが州都であると間違えそうですが、オタワはカナダの首都で州都ではありません。
オンタリオ州の人口は、1,200万人あまり、100万km2以上(日本は約37万km2)の広大な土地を考えると、うらやましいくらいゆったりとしています。とはいっても人口の大部分は都市部に集中していますが。
「オンタリオ」の意味するところは、先住民ヒューロン族の言葉で「偉大な湖」や、イロコワ族の言葉で「美しい水」だと言われています。
オンタリオ州は、ニュー・ブランズウィック州、ノバ・スコシア州、ケベック州と共に1867年7月1日に「イギリス北米法(British North America Act) によってカナダを形成した4州のひとつです。7月1日は、現在の建国記念日、Canada Day ですね。
主要な産業は、製造業で、カナダの製造業の約半分の出荷量を生産しています。北米の製造産業の歴史が、5大湖周辺で起きたことを考えると不思議ではないですね。